自己効力感(自分自身に対する自信、有能感)

児童心理 2010年 11月号 [雑誌]ひょんなことから、『児童心理』という雑誌の2010年11月号を買いました。

11月号の特集は、「自己効力感を育てる」です。自己効力感(self-efficacy)とは、心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、一般には「自分自身に対する自身、有能感」のことと捉えられているそうです(76ページ、佐野和久愛知教育大学非常勤講師による)。

『児童心理』という雑誌とあって、学校関係者が、子供の自己効力感をいかに育てるかがテーマです。

ですが、私はこれを読み、ひきこもりの人たちの一部には、もしかすると自己効力感が非常に低い人たちがいるのではないかと、確証はないのですが考えました。つまり、「自分はできない」という感覚を強く持ちすぎていることにより、社会に出て働くことに極端にしり込みしてしまっているのではないかということです。東京学芸大学準教授の松尾直博准教授も、「現実から問題を見つけることについての自己効力感が低いと、社会に出ていくこと、職業に就くこと、家庭を築くことに対して恐怖心が高まることも考えられる」(38ページ)と述べています。

自己効力感が低い人が、それを高めるにはどうすればよいのでしょうか。この雑誌にはそのことは書かれていませんが(テーマからは外れますので)、ヒントとなりそうなことはあちらこちらに書かれていました。

例えば、Diener, C.I. と Dweck, C.S. らが1978年、学習性無力感というものに関する実験結果を発表したのですが、これを自己効力感という観点から見ると、与えられた課題(実験ではパズル)を失敗した時に、その原因を自らの努力不足や運の悪さに求めた群は自己効力感が低下しなかったのに対し、自らの能力不足が原因と解釈した群は自己効力感が低下したといえるというのです(42-44ページ、前田基成女子美術大学教授)。

もっとも、これは小学生の子供を対象とした実験であり、ひきこもっているような年齢層の人についても同じことが言えるかどうかは分かりませんが、参考程度にはなるかもしれません。子供にしろ大人にしろ、努力不足や運の悪さが失敗の原因の場合、さらなる努力を重ねたり、運が向いてきたりさえすれば、次のチャンスには成功する可能性があります。しかし、能力不足が失敗の原因の場合は、自分は何度やってもだめだろうとなってしまい、本人の自信や有能感に影響が出そうです。考えてみれば、私も自分の能力に原因を求める傾向があるような気もしないまでもありません。

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