「負け犬根性」

私が生まれて初めて言葉を発したのは3歳と遅く、母は「知恵遅れ」ではないかとずいぶん心配したそうです。その後5歳で幼稚園に入ったのですが、他の園児たちはみな私よりも数段利口で、しかも大人びて見えました。私は落ちこぼれて、みじめな幼稚園生活を送っていました。

小学校に入っても相変わらずおちこぼれた上に、いじめを受け続けました。家庭でも何をしても失敗ばかりで、親からさんざん怒られました。小学4年のときに転校すると、今度は情緒障害にかかってしまい、さらには父が亡くなるという悲運に見舞われました。

幼少期からこうした経験を積み重ねるうちに、すっかり自尊心が低い子供に育ってしまいました。自分は落ちこぼれであるとか、幸せになってはいけない人間だとか、どうせ自分なんか…とか、そのようなことを考えるようになっていました。こうした心の傾向を、世の人は「負け犬根性」と呼び、軽蔑の対象としています。

高校受験に失敗したときなどは、「自分のような価値のない人間は、志望校に受からず、不本意な学校に進学するのがお似合いなのだ」などと納得してしまいました。一緒に不合格となった当時の同級生は、そんな私を見て不快感をあらわにしていました。合格発表後、担任の先生にお会いしたら、「富条は、もっと欲張りになりなさい」と言われました。

しかし、こうした心の傾向は徐々に消えていきました。情緒障害にかかっていたため、先生方から、私の自尊心の問題を含めて特別な配慮をいただいたからです。また、学業面では頑張って多少の成果を挙げたこと、特に高校では、優秀な生徒として周囲から一目置かれ、ちやほやされたことも私の自尊心に影響を与えました(ただしこの高校、学力レベルはあまり高くありませんでした)。

それでも、就職活動時には、こうした心の傾向がどこかに残っていなかったかと自分に問うています。「自分のような落ちこぼれ人間が、就職するなんて似合わない。どうせ自分なんか、無職になって不幸な人生を歩むのが似合っているのさ」といったところです。過ぎたことをあまり考えすぎても仕方がないのですが。

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