内閣府引きこもり調査、全文が公開される

内閣府の引きこもり調査、メディアで大きく取り上げられる


内閣府の引きこもりに関する調査結果が公表されたとして、先日メディアで大きく取り上げられました。

↓ その一つ、東京新聞の記事(9月7日夕刊)。概要がよくまとまっていると思います。
◇ 「15~39歳の引きこもり推計54万人 長期・高齢化も」 (新しいウィンドウで開く

↓ 調査の問題点を指摘したダイヤモンドオンラインの記事(9月8日)。長年続く池上正樹氏のコーナー「『引きこもり』するオトナたち」より。
◇ 「内閣府「ひきこもり実態調査」、40歳以上は無視の杜撰」 (新しいウィンドウで開く

その一次情報である報告書全文が、内閣府ホームページで公開


その調査報告書の全文が、内閣府ホームページで公開されました。「若者の生活に関する調査報告書」という名称ですが、引きこもりの調査です。メディアの報道で概要をつかむことはできますが、詳しく知りたい場合は、やはり一次情報に目を通しておきたいです。

↓ 内閣府ホームページへのリンクです。なお、このページは PDF ではありません。
※ 若者の生活に関する調査報告書 PDF版 (新しいウィンドウで開く

※ PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

この調査は全国の満15~39歳の者のうち、本人5,000人と同居家族を対象とした標本調査です。そのうち有効回答数は本人3,115人、家族2,897人でした。この本人3,115人のうち、本調査の「広義のひきこもり群」に該当したのは49人。 総務省「人口推計」(2015年)によると、15~39歳人口3,445万人であることから、そこから54.1万人と推計したのだそうです。

ひきこもり親和群?


私が前から気になっているのは、「ひきこもり親和群」です。今回の調査では

○ 「家や自室に閉じこもっていて外に出ない人たちの気持ちがわかる」
○ 「自分も、家や自室に閉じこもりたいと思うことがある」
○ 「嫌な出来事があると、外に出たくなくなる」
○ 「理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う」

の問いに、全て「はい」または一項目のみ「どちらかといえばはい」と答えた者から「広義のひきこもり群」を除いた者を、こう定義したそうです。回答者3,115人のうち150人が当てはまりました。

ですが、ひきこもり親和群の回答は、広義のひきこもり群のそれと傾向が違います。今回の調査結果では、例えば「本人票Q17 3.仕事をしなくても生活できるのならば、仕事はしたくない」 に対する回答です。広義のひきこもり群のうち「はい」と答えた者は20.4%で、これは一般群(働いている人や学校に通っているたちなど、n= 3,092)の22.4%とほぼ同水準なのですが、ひきこもり親和群は52.7%が「はい」と答えています。

ひきこもり親和群を、引きこもり予備軍とみなす向きもあるようですが、実は、引きこもりの人の気持ちが分かると本人が思い込んでいる、あるいは引きこもりに近いと思い込まれている、案外そうした存在なのかもしれないと思います。

あくまで個人的な経験をもとにした感情的なことを言うと、私自身は閉じこもりたくて閉じこもっていたわけではありませんし、嫌な出来事があったから外に出たくなくなったわけでもないので、ひきこもり親和群という概念にはつい違和感を覚えてしまいます。もちろん、これは個人的な経験の話で、私とは違うタイプの引きこもりの人がいるだろうとは思います。

「理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う」という一般の若者が6割


意外に感じたのは、「Q27 14. 理由があるなら家や自室に閉じこもるのも仕方がないと思う」に対する一般群の回答です。

「はい」が17.7%、「どちらかといえばはい」が41.2%で、58.9%が引きこもりを否定しないともとれる結果です。なお、広義のひきこもり群の回答は「はい」が27.1%、「どちらかといえばはい」が40.7%でしたから、両者に極端な差はありません。

もっとも、これは15~39歳という限られた年齢層を対象とした調査です。年齢層が高くなると、引きこもりに否定的な回答が増えるような気が、根拠はないのですがなんとなくします。

関連リンク


↓ 前回、平成22年の調査。内閣府ホームページへのリンク。なお、このページは PDF ではありません。
◇ 若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)【PDF形式】 (新しいウィンドウで開く

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