引きこもりのサブグループ

在宅治療を受けた引きこもり190例


引きこもりのサブグループに関する研究が出ています。
英語で書かれてあります。

◇ Malagón-Amor, A., Martín, L.M., Corcoles, D., González, A., Bellsola, M., Teo, A.R., Pérez, V., Bulbena, A., and Bergé, D. (2018). A 12-month study of the hikikomori syndrome of social withdrawal: Clinical characterization and different subtypes proposal. Psychiatry Research. Advanced online publication. DOI: https://doi.org/10.1016/j.psychres.2018.03.060
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私はこの論文の要約部分しか読めませんでした。
ですので、詳しくは分からないのですが、これは日本の研究ではない可能性があります。
著者は9人いるのですが、そのうち8人がスペインの医療機関の所属、1人はアメリカという内訳だからです。

研究では、在宅治療を受けた引きこもり190例の12ヵ月後を分析。
併せ持っていた精神障害を基準に6つのサブグループに分類し、予後の分析などを行っているようです。

"Six major diagnostic groups were identified: affective, anxiety, psychotic, drug use, personality and other Axis I disorders" とあることから、6つのサブグループとは、こういうことでしょうか?(自信ないですが)

○ affective disorder(感情障害)
○ anxiety disorder(不安症)
○ psychotic disorder(精神病性障害)
○ drug use disorder(薬物使用障害)
○ personality disorder(パーソナリティ障害)
○ other Axis I disorder(その他のI軸の障害)

※ ()は、とりあえずの私の訳です。「I軸」は、細かい説明は省きますが、DSMのI軸のことかもしれません。


厚労省ひきこもりガイドラインの3分類


これは、厚生労働省のひきこもりガイドラインが示した、引きこもりの3分類を思い起こさせます(ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン, 2010)。

○ 統合失調症、気分障害、不安障害などの精神障害と診断され、かつ発達障害を併存していない群
○ 広汎性発達障害や知的障害などの発達障害と診断される群
○ パーソナリティ障害や身体表現性障害、同一性の問題を主診断とする群

この3分類は、元は厚生労働科学研究のものです(近藤ら, 2010)。
5ヶ所の精神保健福祉センター・こころの健康センターにおいて、平成19年4月の時点で相談継続していたケースと、それ以後、21年度の9月末日までの間に受け付けた339件の思春期・青年期引きこもりケースについて検討したものです。
これもやはり、精神障害を基準にした分類です。


発達障害のサブグループがない?


両者を単純に比べてよいか分からないのですが、前者には薬物使用のサブグループがあるのが特徴的です。
やはり海外の引きこもりの研究なのだろうかとも思えてきますが、詳細は私には分かりません。
その一方、前者のサブグループには発達障害がないのはどうしたことだろうかと思いました。
やはり要約部分だけでなく、本文を読まなければいけませんね……。

※ 関西の地震、心配しています。


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引きこもりだと、居住地はあまり関係ない?

引きこもりながら、関西の情報を追い続け……


私は子どもの頃、関西に住んでいました。
「関西電気保安協会」という文字を見ると、いまだに歌ってしまいたくなります。
そんな自分の故郷に、もっと思いを致すべきではないかと最近考えるようになりました。

そこで、関西のローカルニュースをインターネットで追ったり、コミュニティFMをサイマルラジオで聴いたりしています。
今では地元の情報よりも、関西の情報をよくチェックする有様です。
しばらく故郷を顧みてこなかった反動かもしれません。


関西人になったような気がする


そんな極端なことを続けているうちに、自分が関西人に戻ったような気がすることがあります。

これも私が引きこもりがちの生活を送っているからではないかと思います。
自宅で引きこもっていると自宅が生活の全てで、地域社会との直接的な接点はありません。
そうした中、ネット経由で関西の情報にばかり触れているわけです。


そんなけったいな話はない


もちろん、そんなけったいな話はありません。
関西人とは、関西に住む人のことを言うのです。
私みたいなのは、単なる関西好きにすぎません。

それに、自覚が薄くても、どこに住んでいるかは私の生活に様々な影響を及ぼしています。
例えば……

● 住む地域によって気候が違う
● ライフラインは、地元の自治体や企業が供給している
● 私が食べる食品や食材には、地域性が反映されている
(スーパーの品揃えは地元のものにやや偏っている)
● 私が生活を依存する家族が、地域の中で生活している


引きこもりは、地域との関わりを少なくする


とはいえ、地元との関わりは、他の人に比べれば少ないことに違いはないでしょう。
意識レベルでは私の関西化は確実に進行しており、関西訛りの影響を受けた独り言を言うことも増えています。
何しとぉ?(神戸弁、らしい)


 

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科研費に採択された、今年度の引きこもり研究

科研費


引きこもりの研究はたくさんあります。
その中でも科研費に採択されたものは、早い段階から「KAKEN」というサイトに掲載されます。

↓ KAKENへのリンクです。KAKENは国立情報学研究所のサービスです。
◇ KAKEN で 「ひきこもり」と検索
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科研費は、文部科学省と、その外郭団体の独立行政法人日本学術振興会による研究助成費です。
科研費の交付を受けるには、申請を行なった上で、審査に通らなければなりません。

今年度から始まった科研費による研究は、今のところ6件掲載されています。
いずれも KAKEN へのリンクです。

◇ 思春期のひきこもり親和性群の心理社会的要因とSNS利用の関連
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◇ ひきこもりの若者を対象としたソーシャルワークにおける仮説モデル構築に関する研究
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◇ 2000年代以降のひきこもり経験にみる家族主義の変容
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◇ 訪問看護師が把握する高齢の親及び高齢ひきこもり者の実態と包括的支援モデルの構築
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.
◇ 社会的機能尺度を用いた地域に潜在するひきこもり等困難者の発見と支援の標準化
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◇ 社会的ひきこもりや暴力等の不適応行動に対する家族支援プログラムの普及と効果検証
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個人的に興味を引かれた研究


私は専門家ではないので、一つ一つの研究がどういう意味を持つかは分かりません。
どの研究課題も興味深く感じるのですが、次の2件には個人的に興味を引かれました。

訪問看護師が把握する高齢の親及び高齢ひきこもり者の実態と包括的支援モデルの構築


現在注目を集める、引きこもりの高年齢化問題に関わる研究です。

これは、2015年度から始まった「ひきこもり者の高齢の親が抱える問題の抽出と支援に関する質的研究」(科研費採択)を受けたものと思われます。
この2015年度からの研究については、引きこもり者の親へのインタビューが行なわれたとあって、研究報告書にはリアリティのある記述があります。

◇ ひきこもり者の高齢の親が抱える問題の抽出と支援に関する質的研究・2015年度報告書
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◇ ひきこもり者の高齢の親が抱える問題の抽出と支援に関する質的研究・2016年度報告書
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高齢者の支援のために自宅を訪問したところ、家に引きこもりの息子や娘がいたという話は、確かに聞くことがあります。
そうした例があったことをきっかけに、地域包括支援センターが引きこもり支援まで携わることになった、岩手県洋野町の例は知られています。


社会的機能尺度を用いた地域に潜在するひきこもり等困難者の発見と支援の標準化


これは、目良宣子氏が同様に研究代表者であった「ひきこもり評価・治療マニュアルの作成及び臨床評価尺度の開発」(科研費採択)を受けたものではないかと思います。

◇ ひきこもり評価・治療マニュアルの作成及び臨床評価尺度の開発・サマリー
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「社会的機能尺度」は、その時の研究成果でしょう。

↓ PDF。1.06MB。大阪大学非常勤講師の井出草平氏による、プレゼンテーション資料。
◇ 社会的機能とその尺度について SFS-AYとsSOFASの特徴
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◇ 構造化評価システム sSOFAS
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※ PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。
こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

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