多機関型地域包括支援センター

引きこもり支援にも力を入れる、洋野町の地域包括支援センター


地域包括支援センターというと、介護に関する包括的な事業を行なっているところでしょうか。ところが、岩手県洋野町のセンターは、引きこもり支援にも力を入れています。ここでいう引きこもり支援とは、高齢者の引きこもり(閉じこもり)ではなく、このブログで扱っている引きこもりのことです。

↓ 公式ページ。引きこもり支援についても書かれてあります。
◇ 地域包括支援センター | 岩手県洋野町
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センターが引きこもり支援に関わることになったきっかけは、先ほどのページの事業報告書に関する箇所に書かれてあります。

介護保険サービスの情報提供のため、高齢者宅を訪問した際、高齢者本人から「サービスを利用する経済的な余裕がない」という話がありました。じっくり話を聞くと、実は就業せずに家にとどまっている子がいて、その子のために生活費が必要だということが分かりました。高齢者の支援のためには、家にとどまっている若い人たちの支援も必要ではないだろうか、ということから社会的ひきこもりについて取り組むことになりました。

そういえば、第27回(平成26年度)社会福祉士国家試験の問35の問題文で、次のような一節がありました。これは、もしかすると洋野町の話がモデルでしょうか。それとも、洋野町に限らず、起こっていることなのでしょうか。

P市地域包括支援センターには、市内の居宅介護支援事業所の介護支援専門員から、「介護保険制度の利用のために高齢者宅を訪問すると、長年ひきこもっている成人の子どもが同居しているケースが少なくない」という相談がしばしば寄せられていた。

↓ 社会福祉振興・試験センターのホームページへのリンクです。PDF(221KB)。
◇ 第27回(平成26年度)社会福祉士国家試験試験問題 地域福祉の理論と方法 (新しいウィンドウで開く

長崎市の多機関型地域包括支援センター


一方、長崎県長崎市には「多機関型地域包括支援センター」が、2016年10月にオープンしました。一般的な地域包括支援センターとは違う、世帯全体の複合的・複雑化したニーズを捉えたセンターのようです。とあるチラシには、その支援対象者の筆頭にこれが挙げられていました。

要介護高齢者の親と、無職でひきこもり状態にある子供が同居している世帯

↓ そのチラシ。PDF(301KB)。長崎市介護支援専門員連絡協議会ホームページ内へのリンク。
◇ 多機関型地域包括支援センター[専門職用]
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※ PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

長崎市議会の会議録によると、この多機関型センターは全国でも先進的な取り組みで、国のモデル事業として設置されたとのことです(平成29年第1回定例会2日目、山口伸一福祉部政策監の答弁)。詳しくは分からないのですが、問題意識に洋野町のセンターと重なるものを感じます。

このように、高齢者介護の視点から、その子供の引きこもりをも支援対象に広げる動きがあるようです。80代の親と、50代の引きこもり当事者の「80・50問題」が注目される中、こうした動きは今後どういう展開を見せるのか気になります。

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