本を貸し出す引きこもり、ニート支援施設

「その本、よかったら借りていってもいいよ」

昔、引きこもりやニートの支援施設に通っていた頃、職員にこう声を掛けられたことがあります。施設に置いてあったニートの本が気になって、手にとっていたところです。遠慮がちの私は恐縮してしまい、借りることまではしませんでした。

私はいくつかの支援施設に通いましたが、施設にはどこでも共通して、図書コーナーがありました。置いてあった本の多くは、引きこもりやニートと関係があるものでした。

施設の中には、そうした本を、図書館のように貸し出しているところもありました。確か2週間までとかルールがあって、その範囲内で借りられるというかたちをとっていたと思います。

こうした施設は、私が通ったところ以外にも存在するようです。例えば、次のリンクは「ぐんま若者サポートステーション」のブログです。ぐんまサポステの図書コーナーの写真が載っています。「スタッフに一声かけてくだされば二週間の貸し出しもOKです (^<^)」とのことです。

◇ 新着図書入りました
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考えてみると、あれはありがたいことでした。引きこもっていたり、ニートだったりすると、収入が乏しく、本もなかなか買えません。かといって、図書館で借りたり読んだりもしにくいです。また、引きこもりやニート関係の本は購入しても部屋に置きにくいですが、短期間借りるだけならなんとかなります(最近は電子書籍の普及により、この問題は多少緩和されました)。

ただ、私は本を借りることはありませんでした。貸し出しを行なっていた施設の蔵書がまだ乏しく、その中に私が読みたいものが少なかったからです。また、冒頭でもお話したように、性格上つい遠慮してしまったというのもあります。

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◇ 電子書籍のおかげで、本棚に引きこもりの本を置かなくて済む
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騒音?近所の子供の声が聞こえる

私の部屋の側から、子供たちの声が


私の部屋の近くには、子育て世代の親御さんがお住まいです。よくご家族の声や様々な生活音が聞こえてきます。元気いっぱいのお子さんが何人かいる上、ご家族みなさんお声が大きいのです。

実のところ、今まで色んなご家族と同じ近所に住んできましたが、これほど声や音が聞こえてきたのは初めてです。私の部屋の防音が、とりわけ弱いわけでもありません。このご家族が引っ越して来られる前は、もう少し違っていました。

私は引きこもりがちで、自室で過ごす時間が多いため、ご近所の様々な音や声を聞くことも自然と多いです。

騒音?


こうした環境で日々を過ごしていたところ、ある日、子供の「騒音」が最近問題になっているというニュースに接しました。保育園や近所の子供の声を、うるさいと感じる方がいらっしゃるそうです。難しい問題だろうと思います。

私の場合、近くのご家族の声が騒音とは感じません。むしろ、賑やかでよいと思っています。それはおそらく第一に、このご家族が良識ある方たちで、声や音の大きさが、まだ正常の範囲内だからでしょう。

そして第二に、何よりも我が家の状況が関係しているだろうとも思います。私の親は少しずつですが、確実に老いが始まっています。一方、私ももはや若者とは言えない年齢になってきています。我が家に子宝に恵まれる見込みもなく、みな老いていくばかりです。まだ早いですが、「80・50問題」という言葉も頭にちらつきます。それだけに、子供たちや若いご夫婦の声に、みずみずしさや賑やかさ、活気といったものを感じるのです。

特に、子供はいいなあと最近感じます。私も年をとったものです。今の私の環境に限っていうと、子供の声が聞こえなくなると寂しくなりそうです。

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ひきこもりサポーターの実績

ひきこもりサポーター


「ひきこもりサポーター」は、引きこもりの訪問支援や、ひきこもり地域支援センター等の専門機関への紹介等を行なう、平成25年度から始まった事業です。これには、引きこもりの経験者や家族による「ひきこもりピアサポーター」も含まれます。

各都道府県や指定都市が養成研修を行ない(場合によっては市町村も)、市町村が派遣しますが、民間団体への委託も可能です。負担割合は、国と市町村が2分の1ずつです。

↓ 図による「ひきこもりサポーター」の解説が後半にあります。厚生労働省ホームページへのリンク。
◇ ひきこもり対策推進事業 |厚生労働省
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↓ 「ひきこもりサポーター」について、後半に書かれてあります。厚労省ホームページへのリンク。PDF。113KB。
◇ ひきこもり対策推進事業実施要領
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※ PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

事業開始からしばらく経ち、どれほどの実績を重ねたのだろうかと気になり、少し調べてみました。見つけることができた範囲での情報で書いてみたいと思います。

養成研修と派遣の実績


厚生労働省の「行政事業レビューシート」によると、ひきこもりサポーターの養成人数は、平成25年度で298人、26年度で518人、27年度で370人だそうです。累計では1,186人です(資料にはなぜか1,178人とあり)。各年度600人養成する当初の見込みだったそうですので、少なくとも27年度までは、それを割り込んでいる計算になります。

↓ 厚労省ホームページへのリンク。PDF。185KB。
◇ 平成28年度行政事業レビューシート 生活困窮者就労準備支援事業費等補助金(うちひきこもり対策推進事業)
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↓ ひきこもり対策推進事業については、67ページから。厚労省ホームページへのリンク。PDF。3.49MB。
◇ 平成29年度行政事業レビューシート
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また、「行政事業レビューシート」には、国の補助額の自治体別トップ10が記されています。補助額が多い自治体は、養成や派遣の実績が多い自治体と思われます。平成25年度と26年度を合わせると、特に次の自治体への補助額が多かったようです。

養成

北海道 1.10百万円
山口県 0.68万円
千葉県 0.50百万円
徳島県 0.50百万円
香川県 0.50百万円
牧方市 0.50百万円

派遣

習志野市 0.80百万円
宇部市 0.80百万円
牧方市 0.80百万円
神戸市 0.80百万円
佐倉市 0.80百万円
横浜市 0.80百万円

養成の補助額が多い自治体の一つに、徳島県があります。徳島市議会では、徳島県が実施するひきこもりサポーター養成事業は平成27年度から始まり、63名がひきこもりサポーターとして登録されているという答弁がなされたことがあります(あれ?平成26年以前から補助が出てるのに?)。

↓ 「chiholog - 地方議会議事録横断検索」へのリンク。以下、議事録は全てこのサイトへのリンクです。
◇ 徳島市議会平成29年第1回定例会−03月08日-02号
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その一方、こんな自治体もあります。笠岡市議会では、「岡山県のほうでは、ひきこもりサポーターというふうな人が今いないような状況にあります」という答弁が平成28年12月になされています。

◇ 笠原市議会平成28年第7回定例会−12月08日-02号
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派遣の補助額が多い習志野市の市議会では、その実績について細かい答弁が行なわれています。それによると、平成27年度からの2年間で、28名に対して延べ507件の相談支援を行い、コーディネーターまたはピアサポーターと言われるひきこもり経験者による訪問支援を181回行ったとのことです。

◇ 習志野市議会平成29年3月定例会(第1回)-03月02日−04号
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長野県では大町市で平成27年度に初めてひきこもりサポーター事業が活用され、その報告が『信州公衆衛生雑誌』で詳しくなされています。それによると、大町市内の障害・児童分野の3事業所に所属する支援スタッフ計20名を対象に、ひきこもりサポーターの養成が行われたそうです。そのうち18名が回答したところ、ひきこもりサポーターとしての活動実績がある者は6名ほか、様々な回答結果が得られています。ここは人口3万人足らずの小さな自治体です。

↓ PDF。725KB。
◇ 仲島由・小泉典章(2017)長野県初のひきこもりサポーター事業についての検討. 信州公衆衛生雑誌, 12(1), 68-69.
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今なお途上か


色々調べて分かったのは、まず、ひきこもりサポーターの養成が、少なくとも平成27年度までは進んでいなかったこと。各年度600人、3年間で1,800人養成する見込みだったのが、実際に養成できたのは1,200人足らずでした。当初見込みの67%ほどです。

また、部分的にしか分からないのですが、養成や派遣には自治体によって差があるかもしれないということ。徳島県では平成29年3月現在で63名がひきこもりサポーターとして登録されているという報告がなされている一方で、岡山県では平成28年12月現在でひきこもりサポーターはいないと報告されています。現在の岡山県の状況は分かりませんが、仮に現在岡山県でもひきこもりサポーターが養成され、派遣の段階に至っていたとしても、事業が始まったばかりなので、ノウハウの蓄積は十分進んではいないだろうと思います。全国的に制度が普及するまでには、時間がかかるのでしょう。

また、長野県では平成27年度に大町市で先駆けて活用が行なわれたということから、同じ長野県内でも市町村によって活用の開始時期が違ったことが窺えます。

平成25年度から始まった事業ですが、今なお途上なのかもしれないと思います。

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